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2012年09月06日 (木) | 編集 |
発刊されました!
東京都食育副読本3冊目 幼児用
“ゆうやくん しまに行く: みつけた! はじめてであうさかなたち” 

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東京都産業労働局農林水産部水産課は、小学生用食育教材「さかなってすごい!」(2009年度。
「学校給食」2010年6月号26-40頁に解説論文あり)と、中学生用「魚と私たちと環境のかかわり;魚に学ぶ食育」(2011年度)を発行し、都内全校(希望する学校には全児童・生徒数)へ配布し、食育を盛り立ててきました。

今回はシリーズ3冊目にあたります。
前2冊と同じに、専門家による制作委員会(委員長は足立)で、コンセプト、ストーリー、各ページのラフスケッチ、表現法等について、子ども目線での討論を重ねました。
水産関係、保育関係、栄養・食育関係の専門家が各専門性を発揮して討論を重ね、委員が所属する園児や保育者の協力を得て、実践的なチェックも行ない、討議し、各ページについて科学的、実践的根拠をふまえた充実した内容(と自画自賛)です。
制作の意図は裏表紙に、“家族や保育所・幼稚園等の関係者の方々へ”の挨拶文として書いてあります。
子どもたちに魚のことを知ってほしい、おもしろいと感じてほしい、仲よくしたいと思い、おいしく食べてほしい、そうした気持ちや行動を大人たちに発信し、共有してほしい等を願って、本書は作られました,と。

コンセプトは、前記の小学生用や中学生用と同じに
①「魚と人間と環境との関わり(循環)」を全体としてとらえる観方を育てること 
②魚について覚えるのでなく、自分や地域との具体的な関わりに気付くこと、
③こどもが友だちや大人たちへ発信したくなるようになること、です。 
紙面の制限があり、仕上がりはこれらを充分に反映しているとは言えず、いくつかの課題を残していますが、素敵な一冊になったと、関係者に感謝しています。

ストーリー:
東京の街中に住んでいるゆうや君は夏休みに、漁師のおじいさんとその家族が住んでいる島に出かけます。
夜中に東京港を出発した船の中から、大きな海でトビウオが飛ぶ姿などをみて、驚きの連続が始まります。
島につくと、いとこのけんた君が船着場から波の音が良く聞こえる湾を回って、“秘密の場所”へ案内してくれます。
ふたりで海に潜って、沢山の美しい魚たちと出会います。
次の朝、漁港・市場でのさかなの多さや、人々の活気あふれる作業やそのチームワークを始めて見ます。
魚たちは海からうちの近くのスーパーまで運ばれてくる。その魚を僕たちは食べてるんだ、と。
夕食は家族や近所の人もいっしょに食べることになりました。
とれたての魚をいろいろの調理法で、みんなで手分けをして準備します。
ゆうた君は、けんた君がやっているツボ抜きを教えてもらいたいと願い出ます。海で見てきた魚パワーを活かし、無駄にしないで、丸ごとの魚をおいしく食べる簡単な方法で、昔からやっている方法だと話してくれました。
いよいよ食事です! 畑で採れた野菜で作った料理とおいしいごはんとが揃った大きな食卓を囲んで、みんなで準備してみんなで食べる「共食(きょうしょく)」を楽しみます。

こういう食事を食べているから、元気いっぱいの生きる力(子どもにとっては成長する力や遊ぶ力、大人たちには健康づくりや地域づくり力、等)につながっていることをみんなの笑顔が表現しています。
元気いっぱいで自宅に帰ったゆうや君は、家族に島での出来事を話したくて、わくわくした、感受性豊かな子ども発信の「食」の一コマです。

ゆうや君の体験をこの絵本を読んだ子どもたちが共有できるように、「おじいさんのしまのちず」、文中に登場する「しまのうみで であったさかなたち」のイラスト一覧と、多様な“魚の世界”を自分とのかかわりでみることができる「とうきょうのさかなずかん」を巻末につけました。

新生「食育ガイド」のコンセプトである、食育の環、食べる・つくる・食情報の交換を含む“共食”の実行、幼児なりに“できることから始めよう”等と、ベースでしっかりつながっていますので、幼児から発信型の食育教材としての活用が期待されます。

●内閣府「食育ガイド」のコンセプトとの関係については、財団法人こども未来財団発行「子どもの栄養」10月号 “今、食育に何が求められているか 第7回:新生「食育ガイド」のコンセプトを幼児もリード役になる:食育絵本「ゆうやくん しまにゆく」”に書きました。10月に発刊予定ですので、ご覧ください。

絵本の実物は東京都内全保育所・幼稚園に配布済みと聞いています。
必要な時はこちらをご覧ください。